ゴミ箱、ゴミ箱、またゴミ箱
スウェーデンの公園にはいたるところにゴミ箱が置かれています。
ここにも、あそこにも、あっちにも。という感じです。
例えばこの公園の道には、次の曲がり角までに7個も置いてありました。
地下鉄の駅にも、柱ごとに並んでいます。しかも両サイドに。
ここまでたくさん置かれていると、何かメッセージ性すら感じてしまいます。(笑)
スウェーデンの人に、ゴミを捨てやすいようにしている理由を聞いたところ、
「すぐに捨てられるところにないと、ゴミをポイ捨てしまうから」だそうです。
そして、実際にゴミ箱がないところは結構汚かいことがある。
これはタバコの吸殻の例。テーブルの周りに豪快に散らばっています。
(※スウェーデンは、意外にも路上喫煙が目立ちます。ポイ捨てを目撃することも多い。)
さて。この「ゴミ箱をたくさん置く」アプローチは、日本とは逆ですね。
日本では、「ゴミは持ち帰りましょう」としてゴミ箱を置かないですよね。
・ポイ捨ては悪いことだから、やってはいけない。だからやる人は悪い人だ。という考え方
・誰かが見ているかもしれなくてバツが悪い、という罪悪感
・私はやらない。だからあなたもやるべきではない。という同調圧力
など、とても心理的なものが根底にあるように感じています。
スウェーデンは、「モラルで縛るのは難しいし、人は簡単な方向に流れてしまうもの。だからそれを前提にしたシステムを作ろう」と考えているようです。
とにかく社会的な問題をシステムとして解決しようとするのが特徴的です。
その結果、スウェーデンから日本を見るとどうなるかというと、
・公共の場所にゴミ箱が無くて不便で、ゴミを持ち歩くことを強制されている。
・その代わり、ゴミ処理のコスト(つまり税金)は日本のほうがかからない。
つまり、メリット・デメリットがあって、
要は税負担を軽くするために日常を我慢するか、多少のコストを払って快適に暮らすのか、なわけです。
僕は常々感じていますが、日本は我慢体質ですよね・・・。
僕もそういうところがありますが、良い方法があるなら我慢しなくて済ませたい。
なので、サリン事件以降すっかり姿を消してしまったゴミ箱よ、Come Back!!!と思っています。