セクシーなHIV広告

ストックホルムで電車に乗っていたら、目についた広告があった。

とってもセクシーな男性が見つめている。

そして見出しが「JAG HAR HIV」(ええ、私はHIVです)。

「だから、当然コンドームを使っています」

「だって、あなたの病気をうつされたくないから」


どうやらこれは、男性間のHIV感染を防ぐことをミッションにしている「Posithiva Gruppen」というスウェーデンNPO団体の広告。


Posithiva Gruppenのサイトスウェーデン語です)



HIVというテーマでありながら、このセクシーなアプローチをとっていることに最初は驚いた。


次に気がついたのは、HIV保有者であってもコンドームを使ってSEXをすれば感染しないのだから、当然SEXしていいのだ、というメッセージだ。

日本にいると、同性愛は(本当は身近なんだけど)遠く見えない存在にされているし、

HIV保有者はSEXをすべきではない、もしくは自重してSEXしないだろう、という目に見えない圧力もあるのかもしれない。


HIVを持っている側の人が、他の病気をうつされたくない、という文面は、暗に「あなたも何かを持っているかもしれない」から「一度調べてみよう」とメッセージ・アウトしているのだ。
自分(だけ)は大丈夫、と思いがちなところを鋭く指摘している。


また、いかにも弱った患者ではなく、いい体つきの人をモデルにしている点も、「HIVエイズ)=死」の先入観を打ち破ってくれる。


これに関連して、実は今週は「Stockholm Pride」という、GLBTをテーマにした一大イベントが開催されている。
(GLBTとは、ゲイ、レズビアンバイセクシュアル、トランスジェンダー(性転換)を指す。)

GLBTの市民権をより高めるための、アートやコンサート、ディスカッションや交流会など、さまざまな企画があるようだ。
そして土曜日にはパレードが行われるのだが、人口80万人のストックホルムにおいて、なんと6万人が行進し、それを60万人が観るという、凄まじいイベントなのだ。
一昨年、偶然にもそのパレードに出くわしたのだが、2時間以上におよぶ驚嘆するパフォーマンスのパレードだった。その時のブログがこちら


今年も、せっかくなのでパレードを見に行くつもりだが、どんなパフォーマンスがあるのか、楽しみだ。