エコマンションのゴミはどこへ行く
ストックホルムにあるエコタウン「ハンマルビー・ショルダド」に滞在して早3週間。
インフラとしてエコな取り組みがされているので、住人としては生活する中で「エコだなぁ〜」と感じることはほとんどありません。
マンションに関して変わったところといえば、ゴミ出しくらいでしょうか。
こちらでは、巨大なゴミ箱が設置されていて、いつでも捨てられるようになっているのが一般的です。
<マンションにあるゴミ収集ルームの様子>
分別は、新聞、ダンボール、プラスチック、透明の瓶、色のある瓶。
ところが、このエコタウンではゴミの投函ポストもあるのです。
生ゴミ用ポストがあります。
パイプで地下に続いています。
この先、燃えるゴミはここハンマルビーショルダド地区所有の、温水と発電のコジェネ工場に運ばれます。
生ゴミは、少し離れたフディンゲ(Huddinge)地区に運ばれ、コンポスト処理で土にします。
計画では、生ゴミを発酵させて、バイオガスやバイオ肥料を取り出すことになっているとのこと。
ちなみに、ストックホルム市内の路線バスはバイオガスで走っています。(写真はお隣ウプサラ市のバス。こちらもバイオガス)
ゴミを資源として捉え、エネルギーを取り出すインフラが整備されています。
これは地域インフラなので、個人は分別するだけでよく、全体として効率的に取り組むことができています。
(そういえば、去年エコツアーに参加した時も、「ゴミの一生」というブログをかきました。ご参考までに。)
さて。今回はゴミの話を取り上げましたが、この地区では他にも数多くの取り組みをしています。
・地域内のカーシェアリング(住民、企業ともに)
・環境と健康にベストな素材を選び、かつ省エネ建築
・家庭の水使用量を50%減らし、汚水の量も減らす
エコタウンというと「自然エネルギーで電気を得て、電気をあまり使わない生活」というイメージがあるかもしれませんが、
ここでは人間の営み全体としてエコなシステムを作ろうとしているのです。
電気はそのうちの1つに過ぎず、むしろ他の取り組みのほうに画期的な取り組みがなされています。
(もちろん、ここでは環境に良い発電方法の電気しか使われていませんけれど)
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余談ですが日本では、「燃えるゴミ」はそのままでは燃えません。
生ゴミが原因で水分が多いからです。
「燃えるゴミ」は燃えないので、重油をかけて燃やしているのが現状です。
今回紹介したハンマルビー・ショルダドのように、生ゴミを分別すれば、燃えるゴミは燃えるし、生ゴミからバイオエネルギーを得ることができます。
※参考にしたのは、ハンマルビーショルダドの環境レポートです(リンク先は英語)。