エコツアーを振り返る

エコツアーの最後に、この1週間の旅を振り返る懇親会をもった。

ガイドしてくれたバルボロさんが司会進行。

「私は、持続可能についてたくさん教えてきました。

いつ、どこで、どんな環境で、どうやって学ぶか、というのはとても大切です。

そして学ぶのに遅すぎることは決してありません。

このエコツアーも、1週間の学びだったわけです。

今回は、スウェーデン(以下、スウェ)に来て、企業や幼稚園などを視察しました。

時には、子どもたちや地元の人たちと一緒に食事をする形での学びもありました。

さて、いまから皆さんに、とても民主主義的な話し合いをしてもらいます。

まず、どういう順番で、誰が、何を、何分話すのか、自分の意見を出し合って皆で決めてください。

自分の意見を主張しつつ(権利)、相手を尊重する(義務)、というバランスが必要ですよ。」



という訳で、振り返りの懇親会まで民主主義で行われたのだった。


そして、一人一人が、今の想いを語り合った。


「日本はもう民主主義だと思っていたけど、スウェのは全然違った。

もちろんそのまま日本には持ち込めないけど、日本が学び、変わった方がいいところはある。

その第1歩として、こんな民主主義があるんだ、という気付きが大きかった」


「いまはスウェにいて気分が盛り上がっているけど、日本に帰るとすぐに冷めてしまうかもしれない。

特に一人でいると。だから仲間とつながっていると良いと思います。

ツアー参加者同士の交流を続けましょう。」


「周りにスウェのことを話すときは、具体的に比較するといいですよ。

例えば学校の1クラスの生徒数が多すぎる、というのは日本もスウェも同じ。

でも、日本は35人、スウェは20人です。違いがはっきりするでしょう。

こうすると、相手に伝わりやすいです。」


「一人で活動するのではなくて、他の人を巻き込んで一緒にやるといいですよね。

それから、家計や食事といった相手の関心の高いところから話を始めて、それを本質(環境や活動)につないでいく。

そういうアプローチが効果的だと思う。」


「日本には必要のない道路建設とか高齢化とか、たくさん問題がある。

自分たちの足元の問題のことをきちんと知って、地域のことに取り組まないと日本が大変なことになってしまう。

その時に、こうやってスウェやドイツなど、海外にも視野を広げて情報を集め、つながっていることで希望を持てる。」


「このツアーでは、エネルギーのことを勉強するつもりできたら、その背後には民主主義があった。

それは道路建設の仕方でも何でも同じで、それを直に観られたのがよかった。」


「民主主義に、権利だけでなく義務があることに気づかされた。

例えば、幼稚園でも給食を子どもが自分で好きなだけ取っていい(権利)。でも、摂りすぎると他の子の分がなくなってしまうから、そこまで考えないといけない(義務)。これを自分の子育てにも生かしたい。」


「自分たちの未来を、自分たちの選択で変えらることが分かり、希望を感じた。

それにスウェはいきなり今のような完成度の高い社会になったわけではないし、今でも完成ではなく問題がある。それがわかる視察だった。

オーベルトーネオは30年も持続可能の取り組みをしている。持続の大切さも改めて感じた。」



などなど、2時間近くにわたって、いま考えていることや、他の参加者に聞きたいことを話し合った。

本当に密度の濃いツアー内容だったので、とても時間が足りず、まだまだ知りたいことがあって、あっという間に過ぎてしまった。




※だからこの後の帰路の間も、みんなずっと話し合っていた。

さらに言うと、泊まったホテルのロビーなどでも毎夜遅くまでいろんな話をしていた。

とてもそこまでブログに書き切れないけれど。