牛ふんバイオガス回収販売

前回、バイオガスを自給するビジネスを書きましたが、


今回はそれを発展させて、地域でバイオガスを自給するビジネスモデルです。


ちょっと規模も大きめで、製品開発も本腰を入れてやる必要があります。


数字はかなり大雑把にしていますが、


それほど桁違いということもないかな、と思います。


ま、「新しいことは、やってみなくちゃわからない」ですから。


これも藤村先生の教えですが、「だから失敗したときのことなんか考えずに突き進めばよい」のです。


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考案日:2012年2月頃


牛ふんバイオガス回収販売
 『CowBio Local』(カウビオ ローカル)


【ビジネスの概要】
畜産農家に牛のふん尿からバイオガスを作ってもらい、ガスボンベとして一般販売


【背景と対象客とテーマ】
都市ガスのインフラがない地方や田舎では、プロパンガスが使われている。
しかしプロパンガスは高コストで、給湯と調理に使うと月10,000円もかかっている。
今後、環境税やガス価格高騰によってさらにコストが高くなる可能性もある。
一方、畜産農家は牛への付加価値を高めようとさまざまな取り組みをしている。
そこで、牛の糞尿からバイオガスを作り、それを販売してはどうだろうか。
畜産農家にとっては新たな収入源になり、
消費者にとっては低価格で、しかも環境にもよいガスを提供することになる。
また、地域に雇用を生み、地域でお金が回る仕組みだ。


【従来のビジネス】
消費者:プロパンガスで給湯・調理 月々10,000円 (120,000円/年=120万円/10年)
畜産農家:バイオガス・システム(500万円〜)


【商品】
これは、畜産農家の施設内でバイオガスを生成&ガスボンベに貯蔵する装置と、
バイオガスボンベを回収して消費者に配達する仕組み、の2つで成るビジネスモデル。


【売り方】
協力してくれる畜産農家を探す。
その農家の顔や、牛ブランド(例:松坂牛)を前面に出したガスとして、その地域に売り込む。
田舎なので、ネットよりもTV・新聞・雑誌といったマスメディアが効果的。
ニュースとして取り上げてもらい、認知度を高める。また、同時にチラシを入れる。
生産も販売も地域単位なので、地域で説明会を開く。また、JAや役所などに後方支援をお願いする。
まず「価格」で訴える。次に「環境」や「地域」。


【作り方】
発明・特許を取得後、近くの工場に製造委託。
10台単位での製造で、製造単価200万円とする。


【組織】
発明から特許取得までは経営者・研究者・営業を兼任で1人。必要に応じて人員を採用する。
3年で5名、5年で10名の会社に成長させる。


【利益】(3年後)
ガス販売:60,000円/軒・年 × 1,000軒=6,000万円(年商)

ガス仕入:250万円/軒・年 × 10軒=2,500万円(農家の収入)
バイオガス装置販売:3,000万円(1台300万円で販売。開発1,000万、生産2,000万。ここでは利益を取らない)
※装置は12年で償却できる計算

営業利益:2,500万円

広報・営業:200万円
人件費:1,500万円


【開業資金】
借り入れ3,000万円


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ローカルなビジネスなので、藤野電力のように、地域ごとに名前を付けたらいいと思うんですよね。

牛肉ブランドとセットにするとおもしろいかもしれませんよ。

松坂牛ガス、とか。

なんだかおいしい料理が作れそうなガスですよね〜。(^^)




写真は、埼玉県小川町のバイオマスプラント。日本でも先駆的な取り組みをしています。