放射能から子どもを守る その9 食べ物の注意点

前回「対策:継続して知る」の続き


これまで、具体的な対策について触れてきました。

ここからは、他に知っておきたい情報をお伝えします。


まず、食べ物についての3つの注意点です。


1.特に汚染が高くなりやすい食品に注意(キノコ、イモ、お茶、ベリー類)

9月27日、原発から200kmも離れた千葉県我孫子市のシイタケで、2,000Bq/kgもの数値が出たことが報道されました。

暫定基準値の4倍、ドイツの子ども推奨基準の500倍もの数値です。

キノコ類は、(放射性の)セシウムを吸着しやすいのです。


また、堆肥などが汚染されていると、ハウス栽培でも出ます。

茨城の原木シイタケで、露地で470Bq/kg、ハウス栽培で460Bq/kgと、ほとんど同じ数値でした。

これは、使用した原木が汚染されていたためです。


一方で、福島県産でもキュウリやトマトのようにほとんど出ていないものもあります。

野菜によって汚染に大きな差がでます。

この理由は、栄養素のカリウムを含む野菜は、それとセシウムを間違えてため込んでしまうからです。



2.魚介類の産地は厳しくチェック

三陸の漁港が津波で被害を受けていることもあって、獲れた魚が北海道や静岡、三重で水揚げされています。

獲った水域ではなく、水揚げ漁港が産地になっている可能性もあります。

農水省が<漁獲水域を産地>にするよう通達を出しましたが(10月5日)、

わざわざそれを出した、ということは水揚げ漁港を産地にしていたのでしょう。

ただ、この通知には罰則規定がないので、どこまで遵守されるかわからないのが現状です。


3.調査の検出下限はゼロではない

放射能の検査結果で「不検出」というのを目にします。

でも、それは汚染がゼロという意味ではありません。

ほとんどの調査は、20〜50Bq/kgまでしか計測しません。

つまり、19Bq/kg汚染されていても「不検出」。50Bq/kgまでしか検知しないなら、49Bq/kgでも「不検出」です。

調査結果を見るときは、どれくらい低い汚染まで検出しているのかに注意してみてください。

5Bq/kgが下限なら、より安心できそうですね。



次回は「汚染の現状:魚介類」について。