ナチュラル・ステップ
前から気になっていた本を、やっと読んだ。
「ナチュラル・ステップ」というスウェーデンのNPOの本だ。
ナチュラル・ステップ―スウェーデンにおける人と企業の環境教育
- 作者: カール‐ヘンリクロベール,Karl‐Henrik Rob`ert,市河俊男
- 出版社/メーカー: 新評論
- 発売日: 1996/09
- メディア: 単行本
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このNPOのことや、掲げていることは大まかに知っていたのだけど、立ち上げに至る背景や、考え方の詳細まで知りたいな、と思っていた。途中、科学的な話が出てきて少し難しくなるけど、とても勉強になるので、興味のある人にはぜひお勧め。
ナチュラル・ステップは、持続可能な社会を目指して活動しているわけだけど、特に「4つのシステム条件」が有名。その内容は↓のホームページにて。
http://www.tnsij.org/about/flame/f_03.html
さて。
この本で特に衝撃的だったのは、「付録2 自然科学的見地から見たエネルギー問題」(P.165)に書かれていたこと。
(引用ここから)--------------------------------
科学の基本的観点から見て、原子力と化石燃料の実質コストや、目下これらのエネルギーを使用している社会活動の規模は増大の一途をたどっていることから、我々がこれ以上豊かになることは決してなく、変革への取り組みを実行に移すときは、今をおいてほかにない。
(引用ここまで)--------------------------------
驚くべきことに、この本の原著が書かれたのは(おそらく)1991年。さらにナチュラル・ステップは1989年の立ち上げだ。
つまり、日本がバブル真っ盛りの時に、すでに「これ以上豊かになることはない」と見通していたことになる。
うーむ。
すごい。すごすぎる・・・。